NAVIKEIBA

Welcome!

競馬交差点2007年12月7日

今週のテーマ
1.シリーズ"数値予測"第4回
2.朝日杯フューチュリティステークス



1.今回は、競走能力のさまざまな断面について触れてみたい。その競走
 能力を考える場合、一般的にいわれているものから紐解くのが、最も理
 解しやすい。その1つ1つをあげていくが、もちろん細かい説明がない
 と、よくわからない点もあろうが、全体像を見ておくために、今回はざ
 っと総論でいく。
 まずスピードである。"速い馬が勝つ"といわれているし、また現にそう
 だろう。これは前回も触れたが、スピードでは4つのものが考えられる。
 第1は平均スピードで、走破時計でわかる。第2は上がりスピードで、
 上がり3ハロンタイムでわかる。第3が競り合い能力で、これはゴール
 寸前でのタイム推計でわかる。第4は、スタートダッシュのスピードで
 ある。途中のタイムについても、不要とはいえないが、あまり重要では
 ない理由などは、次回以降に述べる。
 つぎにスタミナである。"強い馬が勝つ"といわれている一端がここに示
 される。ただし、スタミナは計測不能である。そこで、距離ごとの成績
 から、スタミナの有無を探ることになる。長い距離での実績がたくさん
 あれば、「スタミナがあるのだなあ…」という具合である。距離適正と
 ダブるところである。
 その距離特性も、結局は着順だが、着順そのものが競走能力を十分にあ
 らわしている。"速い馬が勝つ"とはいうが、「本当に速いのかどうか?」
 と疑いたくなる馬でも、勝つのが競馬である。しかし、速いともいえな
 いのだから、そこで"強い馬が勝つ"という言葉にでてきたのだろう。
 速いといえば、その極端なものがレコード。GTウイナーには、レコー
 ド勝ちの経験のある馬がかなりいるのだが、8つもGTを制したテイエ
 ムオペラオーには、レコード勝ちがなかった。
 同期にナリタトップオーがいた。テイエムオペラオーの陰に隠れたよう
 なところもあり、ステイヤーだから、"速い"とは無縁とも思えるのだが、
 実は、この馬でさえレコード勝ちがあったのである。
 一般的な理屈からいうと、速いともいえないのに勝ち続けるのは不思議
 なのだが、現にそういう馬がいるのだから仕方ない。そして、案外にこ
 れも少なくはない。そこで、展開とか、馬場状態とか、いろいろ思いを
 巡らせて考えるわけである。タイム論における馬場補正の考え方も、こ
 のつじつま合わせに端を発している。しかし、あれこれ考えるより、着
 順というものを、1つの競走能力と考えてしまえば済むことなのである。
 このように、競走能力にはさまざまな断面がある。そして、この1つ1
 つを数値にした。その数値化には、統計学の助けを借りた。それがトー
 タライザーの数値である。
 数値をいろいろな断面で検討するのは、もの好きでやっているわけでは
 ない。それぞれの競走は開催地も距離も違う。さまざまなバリエーショ
 ンの中で競馬が行われる。そのそれぞれのバリエーションにフィットし
 た馬が勝つと考えたわけである。
 もちろん、それは数値を作り出したスタートラインでの話で、現在も"
 それがすべて"とは考えていない。ただ、同じような思考経過を、本稿
 で知っていただくことで、数値予測とは何かということを真に理解して
 いただきたいのである。

 次回は、上記の細かい解説をすることにしたい。


2.前回の阪神ジュベナイルフィリーズに関する記述を振り返っていただ
 きたい。結論としてトータライザーの連勝期待確率A、A−、B+とい
 う上位ランクの馬が勝つと予想した。このトップランクに該当したのは
 5頭。「5頭もいて、どうする?」とはもっともな疑問だが、簡単に1
 頭に絞れる。スタミナである。
 阪神ジュベナイルフィリーズはマイル戦である。芝1400mまでの経
 験しかない馬が勝てないとはいえないが、ふつうはマイルかそれ以上で
 の好走歴を探すものである。5頭の該当馬のうちマイル以上での好走歴
 があったのは、トールポピーとエフティマイアの2頭だけ。この2頭を
 見比べれば、「前走大敗のエフティマイアのほうが有利」とは、9割方
 は思わないはず。レース予想では、エフティマイアを相手からもはずし
 たぐらいである。
 2軸で、相手4頭というスタイルをレース予想ではおこなっているが、
 かろうじて相手の4頭目をレーヴダムールにしたために、馬単レベルで
 ヒットしてくれた。これで、この秋のGTは9戦7勝である。「よく当
 たるものだなあ…」と自分で感心してしまうほどに、この秋のGTは当
 たっている。それだけ、レースが順当なのであろう。
 あと2つ。競馬は、ガンバッても当たるわけではないが、"理屈どおり"
 に狙っていれば、何とかなるだろう。これまでの結果からして…。
 さて、朝日杯フューチュリティステークス。2歳オープンなのだから、
 やはり連勝期待確率のA、A−(AV)、B+(太字のBV)が勝ち馬
 にふさわしいと見てよいだろう。



 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



Copyright (C) 2007 NAVIKEIBA , All rights reserved.