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競馬交差点2008年1月4日


あけまして、おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。


今週のテーマ
1.中山金杯
2.シリーズ"数値予測"第6回


1.新春を飾るのは東西の金杯である。東の中山金杯は、2001年以降、
 波乱が多く、順当だったのは2005年だけといってよいだろう。「荒
 れるレースと思って、馬券を買ってくれ」といわんばかりである。
 「天の声にも、へんな声がある」といったのは、福田康夫総理の父福田
 赳夫元総理だが、昨年の有馬記念のように、突然"へん"になるわけでは
 なく、もともと"へん"なレースだと覚悟してトライする必要があるのが、
 中山金杯のようである。
 過去10年の結果を見て、誰もが気づくのは、アサカディフィートのこ
 とだろう。いまから4年前の2004年の優勝馬で、すでにこのとき6
 歳。それが、一昨年の8歳時に2着。さらに昨年は9歳で2着。自然、
 今年は10歳だが、またまた参戦予定なのである。前走のアンドロメダ
 ステークスで1着になっており、衰えはない模様。この馬の取捨が1つ
 のカギになりそうだ。
 かつては、明け5歳、いまなら明け4歳ということになるが、そういう
 新進気鋭の馬の登竜門レースだった中山金杯。しかし、いつの頃からか、
 アサカディフィートに代表されるように、高齢馬の活躍が多い。
 2001年以降、馬齢の表記が変わり、6歳とは、2000年以前での
 7歳のことだが、その6歳以上の連がらみが、2005年を除き、毎年
 のようにつづいている。だからといって、「6歳以上を狙え」とはもち
 ろんいえないが、少なくとも馬齢は、気にしないほうがいいようである。
 とらえにくいさまざまな面をもったレースで、「金杯で乾杯」などとの
 んきなことをいっていられるレースではなさそう。"確信のもてないレー
 スは控えめに"が、賭け事の鉄則である以上、競馬においても考慮すべき
 ことであるはず。競馬はずっとつづくのだから、チャンスを待つという
 のも、1つの戦法ではなかろうか。

2.有馬記念の週はお休みしたが、競走能力のさまざまな断面についての
 解説をつづけたい。スピードについて解説中で、そのスピードには4つ
 のものが考えられ、走破時計と上がり3ハロンタイムについて触れた。
 今回は"3つめ"からである。
 第3は瞬発力である。
 瞬発力は、さまざまなスポーツで、いろいろな意味に現在は使われてい
 るが、もともとは、競馬のゴール前の競り合いにおけるスピードをあら
 わしたトータライザーの造語である。「トータライザーの造語なんて、
 そんなことあるかい」といいたいだろうが、いまでは辞書にのっている
 この言葉も、いま手元にある1980年版の広辞林にはない。あるはず
 もない。もちろん、1980年以前のトータライザーには、この言葉は
 存在している。
 "どんだけ〜"が、辞書にのるかどうかは知らないが、ある得意なジャン
 ルで発生した妙な言葉なのである。いや、作ってしまった妙な言葉とい
 うべきか。
 勢いよく、4コーナー手前からまくってきても、結局は伸びきれないと
 いうか、差しきれない馬がいる。「バテた」ともいえるが、競走馬には
 競い合う性質があり、それがまさに競馬の語源となっているわけだが、
 ゴール前の競り合いに堪えられるかどうか。これが勝敗の分かれ目にな
 るケースが多々ある。
 いろいろなことを数値化していたトータライザーとしては、この競り合
 い能力も数値化しようとした。はじめは根性指数などといっていたが、
 やぼったいので、ある週刊誌の記者の協力を得て、瞬発力と名付けたの
 である。
 ゴール前の競り合い、それはスピードとして把握できるはずだが、"はず"
 というように根拠になるものはない。そこで推計である。ちなみに、い
 までは上がり3ハロンタイムは実測といってもよいが、10年ぐらい前
 までは、すべて推計だったのである。
 実は、いまでもトータライザーは過去の成績として、その推計を掲載し
 ている。ほかの競馬新聞とは値が違うはずだが、とはいえピタリもある
 し、違ってもたいした違いではないことに驚くはずである。コンマ1秒、
 2秒違うと予想に大きく影響するということは全くなく、もともと過去
 の1つ1つの実測値を見ていても、何かわかるわけではない。それらを
 すべてまとめて、1つの推計値にしないと、比較すらできないのだから。
 だからこそ、前回述べた3F指標を作る必要があったともいえる。
 それはさておき、3ハロンタイムのことを述べたのは、推計が可能だと
 いうことを、わかってもらうためである。ゴール前の競り合いのスピー
 ドを推計し数値化したのが、瞬発能力値なのである。
 この瞬発能力値は、クラスが上のほうの馬ほど高い。クラスがあがるほ
 ど、この競り合いの強さが、勝敗を分けるのであり、それは、レースを
 見ているだけでもよくわかることだ。もっとも、マイペースで逃げ切ら
 れてしまうケースなどでは、競り合うことすらなく終わってしまうもの
 で、昨年の有馬記念は、そんなレースでもあったのである。




 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



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