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競馬交差点2007年11月23日

今週のテーマ
1.シリーズ"数値予測"第2回
2.ジャパンカップ



1.先週から、数値予測の解説をはじめた。終着点は総合評価になる。
 その総合評価とは、いかなるものであるか。そのために個々の数値を解説
 していくのである。総合評価は、総合の名のとおり、個々の数値の集積し
 たものだからである。
 本来は、総合評価について、最後に触れるべきかもしれないが、個々の数
 値を理解する上でのヒントになるので、ざっと総合評価について眺めてみ
 たい。総合評価の実態と問題点をアタマの片隅においていただくと、個々
 の数値も理解しやすくなるはずだ。
 総合評価は◎○▲△56789…という具合に、つまり1位から順番につ
 けられている。ごく自然には、1位が一番強く、2位はその次。そういう
 ことになるが、競走の結果は必ずしもそうはならない。
 これを数値の精度の問題ととらえたこともあったが、やがてそういう単純
 なものではないことに気づいた。
 1つには、すべての数値が過去の成績から求められているのだから、好走
 すればするほど数値はよくなるからだ。これは結構なことに思えるが、馬
 は機械ではないから、どこかで疲れる。「疲れても、強いものは強い」と
 多くのファンに励まされても、馬としては「冗談じゃない」といいたいと
 ころだろう。"今回"において、1位が完全に優勢とはいえないのである。
 またさらに、これは2位についていえるかもしれない。
 つまり、永遠に好成績がつづくわけはなく、だとすれば、◎つまり1位で
 あっても、それは昨日までの成績であって、今日の結果になるとは限らな
 い。トータライザーの総合評価1位に限らず、単勝1番人気の馬が敗退す
 るのも同じ理由である。
 もう1つは、新陳代謝である。JRAのシステムが勝ち抜き制を採用して
 いるので、強い、だから勝ったという馬は、もうそのクラスにはいない。
 これが繰り返され、表現は悪いが"残り物"で競馬が行われる格好になると
 もいえる。
 そうなら残り物の中での再戦で、話はいささか簡単なものとなるが、厄介
 なのは、いわゆる本格化したなど、変貌を遂げる馬がいるからである。
 さらに、下のクラスから勝ち抜いてきた馬も加わる。残り物の中にあたら
 しい存在が加わってくる。この下のクラスからの昇級馬に関していえば、
 1年に1回ある3歳馬と4歳以上の混合が、大きく影響してくる。
 という具合に、単純な残り物による競走ではなく、あたらしい存在がポコ
 っと入ってくるから、仮に「1位が勝ち抜けたから、つぎは前回の2位が
 勝つ番だ」としても、「2着は前回3位の馬ネ」というわけにはいかない。
 残り物の中で本格化した馬、昇級してきた馬が、都合良く総合評価の上位
 になってくれれば、何も問題はないが、そうは問屋が卸さない。本格化、
 一変したというか、そういう馬は、"一変"というのだから、それまでの成
 績はボロボロかもしれない。これまでの成績がボロボロなのに、いきなり
 上位の評価というのは、個人的な予想ではおおいに結構だが、成績をもと
 にしている数値予測では考えにくいところ。
 昇級馬も同じ。たとえば、昨日まで500万下クラスにいた馬が、100
 0万下クラスで善戦してきた馬より、数値がよくなるのはよほどのこと。
 ご存知のように、平均タイムを見れば、同じ距離で、1000万下と50
 0万下では違いがある。下のクラスでの競馬のほうが、相対的に内容が悪
 い。内容が悪いのに「いや、将来性を評価して○」というのは、恣意的で、
 もはや数値予測ではない。
 そういう一変した馬、昇級した馬が、1位(総合評価◎)であるはずもな
 く、それどころか、2位(○)でも、3位(▲)でも、4位(△)でもな
 いことのほうが多い。ところが、現実として、その評価としては下の馬が、
 1位、2位、3位とかいう馬とのコンビネーションとなって、馬連を形成
 する。実態がそうなら、そう買えばいいのである。「1位と2位で決まら
 んとは、数値などアテにならん」などといっている場合ではない。それで
 当たれば、文句などあろうはずもない。
 その3が個々の数値と関係してくる話なのだが、これについては、次回に
 譲る。
 
2.今年のジャパンカップの目玉。それはディラントーマスというアイルラ
 ンドの馬だった。来日したことはしたのだが、インフルエンザの予防接種
 を受けたのが3週前のことで、それがもとでウイルス性動脈炎というもの
 かかっているらしい。結局、ジャパンカップに出走できず、お帰りである。
 インフルエンザ騒動の余波とまではいえないが、今年のJRAの象徴する
 ものといえばインフルエンザということになろう。
 ほかに外国馬も4頭ほど出走を予定しているが、これで日本馬がかなり優
 勢になったとはいえるだろう。いまや、海外に日本馬が遠征しても健闘す
 る。"地の利"を考えれば、つねに日本馬優勢という状況にはある。
 その優勢と思われる日本勢も、上位に関しては揺るぎがないようにも思わ
 れ、距離を替えて秋の天皇賞の再戦が行われる格好だ。ただ、圧倒的に強
 いと思われる日本馬が、かならず勝つともいえないという一面もあり、G
 Tに縁のない実力馬が、ここでタイトルを手にしたケースも過去見られる。
 穴党としては、そのあたりに期待して馬単で狙うことになるのだろう。



 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



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