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競馬交差点2008年1月18日



今週のテーマ
1.順当な競馬で、競馬経済も堅調
2.日経新春杯
3.シリーズ"数値予測"第8回


1.メインが準オープンなどの場合には、波乱になっているが、メインが重
 賞の場合には、順当な結果がつづいている。
 穴党は「オレは、穴馬券しか買わない」というが、穴馬券しか買わない"玉
 砕派"の割合は案外少ないはずである。とくに、馬連や馬単では、"押さえ"
 と称する、有り体にいえば本命サイドの馬券を買うもので、つまり、順当
 な結果なら、穴党でも当たり馬券をもっていることが少なくない。
 インフルエンザ以降は、ときに波乱つづきの週もあるが、おおむね順当とい
 える競馬が多く、「配当が安くてつまらない」などと、ちょっと文句をいう
 ファンもいるものの、ならば競馬をやめるのかと思えば、現実は逆で、入場
 者数、売上ともにわずかずつ伸びている。多少なりとも、当たればまた参加
 するのであり、逆に、ちっとも当たらないと嫌になってしまうものなのである。
 つまり、波乱になれば人気を呼ぶというが、これは、順当であることが基調
 で、"たまに波乱になりそうだと、人気を呼ぶ"というに過ぎない。わざわざ
 波乱を巻き起こしていたわけでもないだろうが、ここ数年のハチャメチャな
 競馬は、ファンの競馬離れを、引き起こしていたのである。

2.今週は日経新春杯である。東の中山で、重賞の京成杯が行われるのだが、
 いまの時期の3歳線には特色のようなものが見いだしにくい。そこで、西の
 重賞のほうを取り上げることにした。
 かなり以前のことになるが、金杯から日経新春杯というルートがあり、やが
 てそれが有馬記念から日経新春杯というルートへと変化した。過去10年を
 見ても、2003年ごろまでは、古馬の重量級の優勝あるいは2着が目に付
 いた。
 それが近年は、新興勢力の活躍が多く、1600万下を勝ったばかりの馬が
 優勝あるいは2着になることのほうが、やや多いといえる。
 そんなこともあって、最近は、4歳、5歳といった活きのいい"若手"の活躍
 が圧倒的に多い。もちろん、馬齢による単純な統計などはアテにならないも
 のであるが、ただ近年の流れからいくと、このレースに関しては、何となく
 妥当に思えてくる。
 1000万下を勝ったばかりで、GUアルゼンチン共和国杯に挑戦して、み
 ごと優勝したアドマイヤジュピタが、今回は主役に推す声が多いようだが、
 以上のような点から、そういう意見になるのも、自然なことであろう。

3.どうもシリーズの通算回数が1回違っていたようである。正確には、今回
 が8回目になるので、訂正をさせていただきたい。
 終着点は総合評価だが、その基礎になっている個々の数値についての解説を
 つづけている。スピード関係の4つの数値についての説明が終わったので、
 今回から、つぎのカテゴリーに移ることにしたい。
 一番、ピンとくるのがスピードなので、そちらに関しての話をすすめてきた
 が、詰まるところ、競馬では何を競っているか。いうまでもなく、着順であ
 る。スピードもスタミナも、それぞれ必要とされるものだが、それは結局、
 着順の中に表現されているという見方も、決して誤りではないだろう。
 そういう考え方にたって、トータライザーでは、着順の解析を先行した。
 迷路パズルというものがある。"ゴール"があって、そのゴールを目指しての
 ゲームだが、ゲームとしては成り立たなくなるが、ゴールからたどっていく
 ほうが、結論は簡単に得られる。着順が終着点の1つとすれば、そこから紐
 解いていくのが有利だと考えるのは、自然なことだろう。
 ただ、着順がゴールではなく、ゴール手前に過ぎなかったことに、やがて気
 づくことになるが、それはまた別の話である。
 自分たちのやっていることは、すべてのファンも当然に考えていること。
 こういう思いこみは誰にでもありがちなことで、着順に関する数値を、トー
 タライザーでは、ハナから解説することが多かったのだが、いきなりこれを
 やられても、いまから思えば、確かにわかりにくい。
 今回のスピードから入るやり方をもってしても、読者に理解してもらえるか
 どうか自信はないが、着順の話からはじめるよりはマシだろう。
 そこで、まずスピードと着順の関係である。あるレースを考えた場合、先着
 した馬は、必ず走破時計は速い。理の当然である。ある1つのレースについ
 ての評価というなら、何も走破時計など見るまでもない。着順=走破時計の
 順番なのだ。
 そして、ここでまず問題が発生する。今回のあるレースで、前走において同
 じレースを使った馬が多数いたとする。自然、前走の結果を信頼したくなる。
 ところが、現実はそうはいかない。2着だったものが、3着に負けるし、さ
 らに6着だったものにも負けることがある。
 これは、ごく頻繁に起こっていることだが、この現実は、着順がアテになら 
 ないというだけのことではなく、タイムもアテにならないことを示している。
 実は、着順を見ている人たちからすれば、着順をそれこそ"競っている"のだ
 から、1回1回結果が違っても、こんなこと「別に…」なのだが、タイム派
 からすると、すべての話が崩れ去ってしまう。なぜならば、速い馬が勝つは
 ずだから、タイムを見るのであって、遅い馬を探しているわけではないのだ。
 結局、1回1回の結果の違いは、必ずしもスピードの違いにあるとは言い切
 れず、となれば、なぜそういうことになるのか、着順を追跡してみる必要が
 ある。そういう結論になるはずだ。
 もっとも、「そんなの面倒くさい」いや「そんなの関係ない」で終わってし
 まうのが、大多数のファンなのだが…。





 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



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