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競馬交差点2007年10月12日

今週のテーマ
1.チョウサンときたか…
2.秋華賞


1.先週の京都大賞典は順当な結果に終わったが、毎日王冠のほうは、
 想像外の結果に終わった。もちろん「想像どおり」というファンも
 いることだろうが、条件上がりの馬が、毎日王冠を制したというのは、
 筆者の記憶にはない。
 
 結果からみれば、チョウサンの本格化ということなのだろう。
 チョウサンは、1分44秒2という超のつく驚異的なレコードで
 優勝した。
 過去に1分44秒台で毎日王冠を走破したとえば、あの快足サイ
 レンススズカである。
 途中、東京競馬場などの改修があって、いまでは参考の時計扱い
 だが、サイレンススズカは当時のレコードである1分44秒9で
 駆け抜けた。
 芝1800mで1分44秒台突入は、相当な驚きだったことを、
 ふと思い出した。
 そのサイレンススズカの驚異的な時計をコンマ7秒も短縮して
 チョウサンは勝ったわけである。
 ちなみに、今回、サイレンススズカと同じ1分44秒9だった
 のは、10着ヴリルもそうで、つまり今回のメンバーは、10頭
 までが、サイレンススズカに肩を並べたか、サイレンススズカを
 超えたか。そういうことになる。
 
 この高速決着では、GTコレクターのダイワメジャーが3着止まり
 といっても、ある意味仕方なかったといえるわけである。
 この勢いで、チョウサンが秋の天皇賞を制するのか。
 実現すれば、わかりやすい話になるが、これまでの日本の競馬では、
 どうもそうなるとは限らないわけで、「何かヘンなの?」となってし
 まうことが存外に多い。

2.今週のメインイベントは秋華賞である。
 ウオッカ、ダイワスカーレットの2強対決が楽しみ。というのが
 一般的な差し障りのない話だが、ふと考えると、ウオッカが秋華
 賞というのは、「何かの間違いではないのだろうか」といいたくなる。
 
 いうまでもなく、ウオッカは今年のダービー馬である。しかも、
 そのダービーは牡馬相手に圧勝した。さらに、世界最高レース、
 強いガイジン牡馬が参加してくる凱旋門賞にまで参加しようとした。
 にもかかわらず、いまになって「だって、ウオッカは、女の子だもん」
 となってしまったのである。
 ダービーにおけるウオッカの優勝を、"ていたらくな3歳牡馬のせい"と
 いう声も多い。確かに、ダービーで、3歳牡馬たちは、ウオッカの陰
 さえ踏むことができなかった。
 しかも、今年のダービーを見ていての感想だが、2着アサクサキン
 グスが迫ってきたというより、ウオッカの脚色に全く衰えはなく、
 もう少し距離が伸びれば、さらに差が開いたのでは…。そんなイメ
 ージすらあった。
 これに加え、ウオッカが秋華賞を選択したのが、とても不思議に思
 えることがある。
 3歳牡馬が相手なら、あるいは1番人気のウオッカだが、3歳牝馬が
 相手だと、どうもそういうわけにはいかないようだ。
 桜花賞でウオッカを完封。ローズステークスでベッラレイアを完封
 したダイワスカーレット。
 このダイワスカーレットとウオッカの2強対決という声がある。
 さらにベッラレイアも、ローズステークスでは、ダイワスカーレット
 との差はコンマ2秒で、逆転が不可能とはいえない。ダイワスカーレ
 ットとウオッカ、これにベッラレイアを加えた3強対決という声も
 ある。
 そればかりか3連勝で急上昇中のタガノプルミエールを秘密兵器と
 いう声すらある。
 何をどう考え、どう言おうと、それはいいのだが、こんなにライバ
 ルが多いことを知りながら、なぜウオッカが挑戦するのか。
 ふつうは不思議であろう。だらしない3歳牡馬どもを蹴散らしに
 いって、現に蹴散らせば、秋華賞より2300万円も多い菊花賞
 の優勝賞金が手に入るのだ。
 とはいえ、ウオッカは秋華賞に出てくる。あれこれ言うのは無意
 味である。
 ただ、ダービーを圧勝したほどの馬だが、しかし、厩舎や馬主も
 ウオッカの能力の絶対性に若干の疑問をもっているのかもしれな
 い。
 ダービーを圧勝したほどの女傑が、菊花賞でもなく、秋の天皇賞
 でもなく、秋華賞を選んだことから、そんなことが想像されるわ
 けである。



(トータライザー公式サイト … 文 柏木次郎)




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