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競馬交差点2008年2月8日



今週のテーマ
1.荒れすぎ
2.シリーズ"数値予測"第11回


1.2年ぶりに、降雪によって開催が延期になった。延期になったのは日曜

 日の東京競馬で、翌月曜日に代替競馬が行われた。かつては「せっかく楽
 しみにしていた競馬が、月曜日に延期か…。月曜日は仕事だよ」という苦
 情もあったが、いまは全国発売体制で、「東京がなければ、京都と小倉が
 あるさ」でいける。
 とはいえ、月曜日の東京競馬に参加したファンは意外に多かった。いまや
 年金世代がファンの中心で、平日開催の影響は、以前ほどではないのかも
 しれない。
 その代替競馬東京2日目は大荒れで、12レースのうち5レースが"馬連"
 で万馬券。万馬券に少々とどかなかったが、2Rなども馬連で8千240
 円だったから、12レースのうち半分が大荒れになったといってよいだろ
 う。「メインが大荒れでなかったのが、せめてもの救い」とはいえるが、
 こんなに波乱続きでは、「東京の2日目など、延期せずに中止にすればよ
 かったのに…」と思ったファンもいたことだろう。荒れすぎである。
 そういえば、雪の影響などなかった東京の土曜日のメイン東京新聞杯も大
 荒れ。1着になったローレルゲレイロは6番人気だったが、前人気から考
 えて6番人気になる要素はない。「相手候補なら、考えた」というファン
 はいただろうが…。
 2着リキッドノーツ、3着タマモサポートに関しては、単勝オッズから考
 えて、多くのファンの眼中にはなかった馬である。あとから考えても、
 「何がどうなって、東京新聞杯は、こういう結果になるのだろう?」と思
 うほどに不思議な結果である。
 昨年の夏にインフルエンザ騒動があり、全頭検査が行われ、それが原因か
 どうかわからないが、昨年の秋競馬は、しごく順当な競馬になった。全頭
 検査が終わった12月半ばを境に、またまた波乱が多くなってきた。どう
 にかならないのかな…。

2.期待確率の解説のつづきである。
 個々の馬の能力を考えずに、「1戦1勝の馬なら5%の可能性、2戦2勝
 なら22%の可能性」と、"規格品"みたいな評価の仕方をしているという
 話をした。「馬の場合は、個々の能力があり、違うだろう」という批判は、
 はじめから承知のうちである。
 基本的な考え方は、品質管理と同じである。工場で1万個の製品を作り出
 せば、そのうち不良品が必ずでてくる。その「不良品とはいかに?」と考
 えた場合、たとえば寸法が決まっているものなら、「プラスマイナス5mm
 以内ならOK」と基準を決めてしまえば、不良品は簡単に発見できる。
 「馬にこれが通用するか?」という議論は、最初から考えていない。
 そもそも品質管理のルールが、競走馬に通用するかどうかなんて、いまから
 40年前に、誰も考えたことがなかった。「誰も考えたことがないから誤り」
 という偏見も世にはあるが、やってみないとわからない。
 品質管理の考え方がもとだから、1着、2着…、つまり着順から、その馬の
 "水準"を考えようという話につながる。ふつうにいえば「どんなレベルの馬
 なのだろう」となる。個性は無視しているとはいえ、個々の馬の"水準"は数
 値で把握できるから、より具体的な判定になる。
 「この馬は一流だ」という人がいれば、「いやいや二流だよ」という人もい
 る。この2人で議論を戦わせれば、それこそ議論は尽きることなく、しかも
 「オレがそう思っているのだから、放っておいてくれ」になってしまう。
 抽象的だからである。
 話とは抽象的なものだが、数値は具体的である。かつ、比較は明快だ。
 ある数値があって、高いほうが良質とすれば、20のものより、30のほう
 が良質に決まっている。たとえば、個々の馬に点数をつけて、80点以上は
 一流とすれば、80点以上はみんな一流と考えざるを得ない。「その基準を
 どこに設けるか」では議論が生ずるが、ほかとの関係も考慮することになる
 から、さきほどのような「一流」に関する意見の対立も、折り合うポイント
 がでてくる。
 さて、水準の話である。
 「どの水準にあるか?」は、それこそ誰もが知りたいものである。数値が高
 ければ、「この馬の能力は高いゾ」と判断できるのだ。とくに抜群に高くな
 ってくると、誰でも「相当な馬だ」とわかる。
 昨年の有馬記念で、連勝確率、わかりにくければ、連対確率としてもよいが、
 最も高かったのはダイワスカーレットだった。これを素直に信じると、「有
 馬記念は、ダイワスカーレットから…」となる。
 しかし、有馬記念で牝馬が活躍することはマレで、しかも、ダイワスカーレ
 ットのこの値は、牝馬だけを相手にはじき出したもの。「信用できないので
 は…?」と、こちらでは解釈する。これもある意味「理の当然」なのだが、
 その解釈に誤りがあっただけで、数値は別にウソはいっていなかった。
 ただ、数値というのは、簡単に比較可能だから、「AよりはBのほうが高い
」  ということは一目瞭然。しかし、Aは11で、Bは10。だから、Aのほう
 が優位。これは数値の見方としては正しいのだが、その"差"とか、数値その
 ものの高さが、必要であろう。低いレベルで比べても、それこそ「どんぐり
 の背比べ」になってしまう。
 いま盛んに3歳戦が行われている。「相手関係にもよる」は承知の上だが、
 僅差で1勝した馬より、圧勝した馬のほうが、どうも強い。それと同じ考え
 方で、"秀でている"というのが、判断の基準になるということなのだ。
 その秀でているが一発でわかればよいのだが、確率を見ていても簡単に判断
 できないケースも出てくる。「そこを何とか」と拝みたくなるところだが、
 そういう工夫もないわけではなく、いやストレートにいえば、考えたのである。






 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



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