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競馬交差点2007年10月19日

今週のテーマ
1.ダービーの波紋
2.神戸新聞杯の価値


1.予想というのは、詰まるところ想像でしかないが、秋華賞は想像
 通りに事が運んだ。
 まさか1番人気になるとは思わなかったが、多くのファンは、年中、
 競馬のことを考えているわけではない。だから、「ダービー馬ウオッカ
 が出てきた」ともなれば、最も人気になるのはありうることだ。
 秋華賞は、良くも悪くも、ウオッカの取捨選択に、すべてが懸かって
 いた。 だからこそ、くどい話をした。
 「要するに、ウオッカが嫌いなのだろう?」という意見もあろうが、
 実は、ウオッカにこだわった、もう1つの理由がある。菊花賞である。
 競馬において、相互に関係するということはなかなかない。
 しかし、今年に限っては、3歳牡馬路線と3歳牝馬路線は切り離して
 論ずることができない。
 なぜならば、牝馬であるウオッカがダービー馬になってしまったから  である。
 もし、ウオッカが秋華賞で圧勝していれば、話の展開は一変した
 だろう。 しかし、秋華賞を制したダイワスカーレットからはコ
 ンマ2秒差の負け。 開催地や距離が変われば、この着差など、
 「どうなるかわからない」そんな程度のものだが、偶然にせよ、
 春の桜花賞のときの着差とピタリ同じだったのである。
 
 ウオッカはダイワスカーレットに勝てない。
 そんなことを言いたいのではない。秋華賞の結果が"ほぼ妥当な
 ものだったのだろう"という想像につなげたい。
 この秋華賞の結果と、宝塚記念での惨敗を考えると、「ウオッカ
 は、3歳牝馬のトップクラスであることを疑う余地は全くないが、
 それ以上でも、それ以下でもない」という結論になる。
 とすれば、「ダービーでウオッカの陰さえ踏めなかった、牡馬ども
 は、いったい何なのか?」という話になる。
 
2.今年から秋華賞トライアルであるローズステークスが、昨年まで
 の芝2000mから芝1800mになった。ローズステークスと秋
 華賞の結果における関連性を深めるための距離短縮と考えていたが、
 もちろん、これはこちらの想像。
 しかし、JRAが、もしそのとおりの意図をもっていたとすれば、
 スバリである。今年のローズステークスの勝者が、秋華賞の勝者に
 なったのだから。
 今年から、菊花賞トライアル神戸新聞杯が距離延長になった。
 これまた、神戸新聞杯と菊花賞との結果における関係性を深めるため
 のものと想像している。とすれば、神戸新聞杯の勝者は、菊花賞の勝
 者に最も近い存在になるはずだ。
 
しかし、である。
 では、すでに触れたダービーでの結果はどう関係してくるのだろ
 うか。 とくに今回の神戸新聞杯のメンバーは、ダービーの再戦
 といえるほどに、ダービーに出走した牡馬たちで固められていた
 から、余計に無視できない話になってしまった。
 神戸新聞杯ではアサクサキングスが、神戸新聞杯でゴール接戦の
 中での2着になった。秋初戦の結果だけを見れば、ダービー2着
 にふさわしいものとはいえるが、そのアサクサキングスは、ダー
 ビーでは、ウオッカからコンマ5秒差の2着だったのだ。
 ウオッカにダービーで引き離されてしまったアサクサキングスを
 中心に考えれば、神戸新聞杯のメンバーは、接戦だったことか
 ら、1着ドリームジャーニーを含め、ほぼアサクサキング並み
 ということになろう。
   距離延長で、菊花賞に最も近い存在になると思われた神戸新聞杯。
 しかし、ウオッカの秋華賞での結果、アサクサキングを中心に
 した比較などから、神戸新聞杯出走馬は、菊花賞馬にふさわし
 いとは、どうも思えない。



(トータライザー公式サイト … 文 柏木次郎)




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