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競馬交差点2007年9月21日

今週のテーマ
1.距離変更
2.ウオッカの道
3.神戸新聞杯


1.菊花賞トライアル・セントライト記念では、ロックドゥカンプが
 優勝。秋華賞トライアル・ローズステークスではダイワスカーレッ
 トが優勝した。いずれも、危なげのない勝ち方。
 しかも、決勝タイムもすこぶる優秀である。

 先に行われた、秋華賞トライアル・紫苑ステークスでも、オークス
 4着のラブカーナが2着になっているから、3歳の牡・牝の最終GT
 の前哨戦は、まことに順調な滑り出しを見せているといえよう。

 ところで、今年の秋華賞、菊花賞トライアルには、ちょっとした
 "異変?"があって、トライアルの距離が微妙に変更となっている。
 ローズステークスは、ずっと芝2000mで行われてきたものだが、
 今年は芝1800mに。今週行われる神戸新聞杯も芝2000mが
 定番だったが、芝2400mに変更となっている。

 「変更になって、どうなるの?」と聞かれれば、「より本番と密接な
 距離になった」と答えることになるだろう。

 ローズステークスの距離変更は、それほど大きな影響はないだろうが、
 神戸新聞杯の距離変更は、かなり影響がでそうである。

 とくに近年、菊花賞は、結果を予測しにくい状態がつづいており、
 それはステイヤーであることを見抜くためのレースが不在だったことに
 ある。
 その点で、改善がなされたわけで、菊花賞=大荒れ、という図式が解消
 される可能性がでてきた。セントライト記念なども、芝2200mなん
 て中途半端にしておかないで、芝2500mにしてしまえばいいのだと
 思うが、さてJRAさんが、今後どう考えるか。


2.先の参議院で自由民主党が大敗したために、"ねじれ現象"という厄介な
 ことが起きているといわれているが、3歳戦線もいささかねじれて厄介で
 ある。
 60年ぶりにダービーで牝馬が優勝したのはいいが、当のダービー馬ウオッカ
 はどうするのだろう。

 「どうする?」というのは、ストレートにいうと菊花賞に出走するのだろうか。
 ということである。
 「いやねえ、ダンナ。何たって、ウオッカは女の子ですよ…」なんて、いまさ
 ら言うわけにもいくまい。あんだけブッちぎって勝った女傑を、いまさら小娘
 扱いするのは、はっきりいっておかしいだろう。

 牡か牝か。それを抜きにしても、ダービー馬が、菊花賞を回避して、秋の天皇
 賞に挑む。
 というのなら、それは十分に理解できるが、そうでないなら、ダービーを圧勝
 したダービー馬が、菊花賞を回避する理由は皆無だろう。しかも、芝2400
 mを圧勝したのだから、芝2000mより、芝3000mのほうが向くはずだ。
 どのぐらいの力をウオッカが秘めているのか。
 ウオッカの菊花賞挑戦は、この秋の最大の目玉になることも、また間違いのない
 ことで、菊花賞まで、まだ時間はあり、ぜひ実現して欲しいと思うわけである。


3.芝2400mになった神戸新聞杯。ダービーでウオッカのはるか後塵を拝した
 7頭が参加をしてくる。
 そして、この7頭が、このレースの中核を形成する。
 ウオッカがここにはいないので、そのウオッカをのぞいて考えてみよう。

 ウオッカから3馬身差で2着になったアサクサキングス(ダービー組7頭のうちの
 1頭)を起点にすれば、今回、参加するダービー組7頭の中で、ダービーで最も着
 順の悪かった16着のヒラボクロイヤルとの着差は1秒1。
 着差だけを見れば、十分に逆転はありそうだ。一言で、混戦ということになろうか。

 最も期待しているのはヴィクトリーである。ダービーでは9着だったが、"先行して
 なんぼ"のこの馬が、ダービーではスタートに失敗。だからこその騎手変更なのだろ
 うが、それでもダービーでは、9着まで押し上げたのだから、やはり非凡。
 というより「ダービーでは、まともに走っていない」という点が、逆に"好材料"
 に思えてくる。

 ダービーでの惨敗を除けば、1着3回、2着1回。それ以下はないという超堅実な馬
 で、性能が違うといったところだろうか。
 さらに、デビュー戦が芝2000mで、その芝2000mのデビュー戦をあっさりと
 勝つような馬は、その後、長い距離で活躍することが多い。「芝2000mで活躍し
 ているのだから、芝2000mのスペシャリスト」という判断になりがちだが、どの
 馬齢で経験したものか。それが案外に重要なのだろう。

 単純に、皐月賞馬の底力に懸けてみる価値がある。それでもよいとは思う。


(トータライザー公式サイト … 文 柏木次郎)

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