NAVIKEIBA

Welcome!

競馬交差点2008年2月15日



今週のテーマ
1.馬インフルエンザ!?
2.シリーズ"数値予測"第12回


1.JRAのホームページに関する話である。  2月12日付けで、美浦所属の馬のうち、1頭がインフルエンザ検査の結果、  陽性であることがわかったという。美浦所属とは、すなわち関東馬のことなの  だろうが、適切な対処をしているとはいうが、軽く見るのは禁物だろう。  このところの競馬は、人気馬が総崩れ状態で、「人気馬は、みんなインフルエ  ンザか」といいたくなるような惨憺たる結果だ。「どうして、こんな結果にな  るのか…」とは、すべてのファンが感じているはず。   東京3日11R 1着13番人気 2着11番人気   東京4日11R 1着6番人気 2着5番人気   京都3日11R 1着4番人気 2着10番人気   京都4日11R 1着3番人気 2着11番人気  ざっと、東京と京都の先週のメイン、その1着と2着の人気順位を並べてみたが、  これを見て、「ヘンな競馬!?」と思わないほうがヘンだろう。  人気というものを全く知らない人がこれを見れば、「ああ、10番人気以上(?)  というのが、競馬では強いのか…」と思うはず。4レースで、8頭の1着あるいは  2着がいる。そのうち半分が10番人気以下なのだから、「人気では、数字の大き  いほうが、つまり強い馬の証」と判断しても、この状況では、誰も異議をとなえる  ことができない。  これが、先週だけのことなら、こんな話にもならないだろうが、「このところずう  っと」なのだから、本当にどうなっているのだろう。  人の話だが、昨年大流行した"はしか"が、今年また大流行のきざしを見せていると  いう。馬のほうで、再びインフルエンザが流行することだって、ありえないわけで  はない。JRAさん。しっかりと頼みますよ。 2.個々の馬が、どういう水準にあるか。それを期待確率で判断するという話をして  いる。数値は高ければよい。これは確かだが、いろいろな問題がある。  数値の場合に、もっとも望ましいのは、明らかに"優位"である場合だ。だれが見ても  「これは、すごい」とわかるようなケースでは、"誰が見ても"というように、異論が  でてくるはずはない。どのレースでも、都合良く、そんなのが出走してきてくれれば  いいのだが、そうはいかないのが弱み。  とくに確率の場合、最高は"100%"なのだが、「優位だ」といっても、60ぐらい  にとどまってしまう。100点のうち60点だと、「もっと勉強しなきゃ、ダメじゃ  ないか」と、子供の頭をコツンとやりたくなるが、「60%の可能性で勝つ」という  判定でも、競馬の世界では十分に優秀なのである。平均点の低い、むずかしいテスト  の結果に似ているといえるかもしれない。  そこで、実際にどのような確率での判定がでたときに優秀といえるのか。  そのためには、平均、標準というものを、まず知らなくてはならない。勝率の標準は、  9%という値だった。「値だった」というのは、かつてのことで、いまはもう少し低  いかもしれない。ではあるが、多少のことであり、9%と考えて不都合はない。  9%といえば、11回走って1回勝つということ。「そんなわけはない」と思いたい  ところだが、そんなわけなのである。  いま行われている3歳クラシック戦線の出走馬の成績を見ていると、11回に1回の  勝利などと信じられないことになるが、ことは"標準"なのである。トップクラスの馬  の成績ではない。このことから、想像がつくだろうが、クラスが上になるほど、必要  とされる勝率は高くなり、クラスが下であるほど、その勝率は低くなる。  では、標準であることに近いクラスはどこなのだろう。  ここで見方を変えよう。「昨日走った馬が、今日も走り、そして明日も走ることにな  る。結構いつまでも走っている」というイメージがある。"デビューしてから、引退  まで"その間は、ずっと走るのだが、問題は引退の時期が同じではないことだ。当た  り前のことだが、案外に見逃している、いや気づいていない点なのである。  2歳馬のデビューが始まるのは6月のことだ。それから、1年を経て、翌年の9月ま  で(3歳)未勝利戦がある。9月まであるとは、逆にいえば、10月以降は"ない"と  いうことで、未勝利の3歳馬が、JRAで走れるのは、多少の例外を除き9月までな  のである。それでも未勝利だったら、"引退"しかない。  引退には、競走馬としての引退のほかに、地方競馬への転出という引退形式もあるが、  引退とはJRAから去ることに間違いはない。そして、JRAから去ることを脱落と  いうのなら、大量の脱落がある。  正確には1年と3ヶ月に及ぶ"初勝利"獲得のためのチャレンジプログラムということ  になるが、デビュー時期の早い遅いもあり、ほぼ1年というのが、1勝をあげるため  の"猶予期間"ともいえる。  この1年に1勝というのが、標準と考えてよい。これは古馬になっても、ほぼ予定さ  れるノルマで、1年に1勝することが、JRAの所属馬として残留できるボーダーラ  インなのである。1ヶ月に1度出走、多少の休養が入ったとして、1年に11戦がお  およその出走回数で、それで1勝だから、9%という標準にも合致してくる。  つまり標準とはいうが、引退するたくさんの馬を含めて計算したものなのである。こ  の標準に達しない馬は引退だが、その引退とは正式に登録抹消というが、これも大事  な考慮の内であり、それを含めて考えないと、すべての計算は大きく狂ってくる。






 (トータライザー社の唯一の公式サイト/ホームページです。
  トータライザー社では、これ以外にウェーブ・サイトは運営しており
  ません。このホームページの文章は、柏木次郎が担当しております。
  なお、"セオリー・ホルダー"、"レース予想"という名称がときどき文
  中にでてきますが、これはメール版"ニュー・トータ"のコラムです。
  駅売りのトータライザー紙には掲載しておりません)



Copyright (C) 2007 NAVIKEIBA , All rights reserved.